1度繋がってしまうと不思議なもので、それだけでうんとターナに触れる事に対して後

ろめたいとか思うことは無くなってしまった。

 

 

 いや、想像以上の絶叫を上げる彼女を忘れてはいない。

 包み込まれる自分さえも痛く感じるほどの想像以上の受け皿の狭さに驚き、逃げないよ

うに掴んでいたターナの手を取り、指を絡める。

 消え入りそうだと感じるくらいの細い肩を抱き、俺も歯を食いしばって奥へ奥へと腰を

突いて進める。

「いやぁぁぁ、ああ、助けて、痛い、痛いぃぃ!」

 何度か他の男を受け入れていたのならまだしも、初めての男を受け入れるターナにとっ

てはこの行為は苦痛でしかない。

 それが更に、こんなものを入れるとなれば洒落にならないだろう。

 カハッ、カハッ、とむせ込み、また絶叫を上げる。

 こんな風にやって、将来的にはドウナノヨ。

 俺達のこの行為が失敗に終わる事をとても首を長くして待っている女達が作り上げる、

お前専用の檻へと帰るんじゃねぇのかね。

 待ちに待った今の行為は何ともまぁ、お粗末な結果になりそうで、その時の俺はターナ

を突きながらもどこか頭の隅が冷えていた。

(たったこれだけで、俺に寄り付かなくなりそうよな。こんな事になる位だったら、他の

奴に開通してもらえたらよかった)

 簡単にそう思えてしまうくらい、彼女の絶叫は俺の耳を塞ぎたくなるほどすさまじかっ

た。

 結果的にはターナに助言をしてくれていた健全なるミスラ族の女達のお陰で、この行為

は無事に乗り切る事が出来たけれど、それが無ければどうなっていたか、今思うとぞっと

する。

 

 

 熱い息を吐いて、ターナが俺の太ももに舌を這わす。

 息を呑んで俺の熱くなった、彼女の言う所の“鍵”に手を伸ばす。

 最初はそうやって自分が教え込んだ言葉ではない“鍵”という表現に怒りと嫉妬を感じ

たが、しかし何故ターナがこれの事を“鍵”と呼ぶのかその理由を知った後は別にどうで

も良くなった。

 ちゅ、と何度も鍵の先を軽く吸う。

 愛おしそうな顔でそれをやってくれるものだから、俺はいつだって気分よくそれを受け

取ることが出来る。

 鍵に胸を擦り付けながら、ターナが俺の手を取って指をしゃぶり始めた。

 ターナにとってお気に入りは、俺が持つその“鍵”と手だ。手はダントツで、誰もいな

い隙を見つけてどこかを撫でてくれと手を掴んでくるくらいだ。

 そのお陰で人前でくっつくのが嫌な俺はますますくっつけなくなってしまった。

 そうやってねだられるとそれだけで、俺の鍵で彼女の鍵穴をグシャグシャにしてしまい

たくなるからだ。

 しゃぶられて糸を引くほど濡らされた指を、ターナの…これまた彼女が言う“鍵穴”の

近くへと持っていく。

 その鍵穴の周りをゆっくりと撫でると、ターナは体を震わせた。

 彼女に指を濡らされなくてもそこは既に溢れ出すほど濡れていて、鍵穴の近くのキモチ

ガイイ突起も滑るようにいじることが出来た。

 俺が指を鍵穴に入れると一瞬尻尾がピンと立ち、力なくゆるゆると落ちていく。

 そこをいじればいじるほど、そこは俺を受け入れるのを心待ちにするように液体があふ

れ出す。たまにクチュッといやらしい音も聞こえてくる。

 甘い声を出して俺の腹の上で悶えるターナはやっぱりいやらしくて可愛い女だ。

 

 ―――あんな、うんと年上で力の強い冒険者の同族の女に胸などをいじられながらも、

何の反応も無くぼんやりと宙を眺める彼女ではない。

 

『…覚えておきな、ダランディーガ。あれらが本物のターナの檻だよ。あの手の女達がお

前の本物の“敵”さ。今まであの子を連れ出そうとした冒険者達は皆、ターナをああやっ

て可愛がる女達によって潰されている。…まあ、今までは女しかいなかったけれどねぇ』

俺はふと、案内された場所へと行った時のことを思い出す。

『だからまとわりつく子供達を拒否しないのさ。あの子達はまだまだ可愛い方だからね。

このままだとミスラ族の男を受け入れる事も出来やしないから子供を生む事も出来ないし、

かといって冒険にも出られないんだよ』

『男のように扱われているから、外に出してもらえねぇんだろう。まぁ、俺ほどの悪評だ

らけの男なら、今更1つくらい悪評が付こうが何とも無いな。既にあのクソガキ共にくさ

ったバナナの王様とかいうふざけた名前を広められているし、な。…ああいう調子で無邪

気なガキを使って潰しまくるんだろう』

『くさったバナナって…。可笑しすぎて笑ってしまう名前だが、中身を考えりゃじわじわ

と効いていきそうだね。あたしも手は知らないけどねぇ。まあ、お前さんならあの女達か

らターナを奪って逃げられるさ。…頑張ってくれ。あたしだってターナがここでドロドロ

に腐り落ちる姿を見ていたくないんだ。お前が駄目なら他のあいつが気に入った男の冒険

者をここに通すだけさ。そしてあたしもアンタの事をくさったバナナと呼ぶさ』

『それだけは勘弁だな。…しばらくしたらそろそろ冒険の旅に出ると言ってみよう。それ

で俺に付いてくると言ったらまたこっちに話を持ってくるから俺達を逃がしてくれ。ここ

以上の外の楽しさを体に染み込ませてやろう。付いていきたいと言わない場合は…残念だ

が、ここにいる内は抱くかもしれんが、外に連れ出す事はせん。それでもいいけどな、抱

きたいのは抱きたい女だ』

 ターナは俺が、自分が冒険に出るまでずっと、ここの一部の女達にそういう扱いを受け

ていた女だと知らないと思っている。ただ幼さを残す子供達がまとわりついて、それらが

邪魔をし続けた故に冒険に出られなかったのだと思っていると思っている。

 だから俺もそれを知らない振りをしてターナを抱く。

 

「ダラン、ダラン」

 ねだるように俺の顔に手を伸ばし、よじ登るように俺の体の上を這い、自分から唇を重

ねて舌を絡ませてくる。あふ、あふ、と息を切らせて俺にいじられながらも貪欲に求めて

くる。

 俺はターナの舌を自分の舌と絡ませながら、鍵穴をこねた。ターナから絡めてくるその

舌の動きも鈍くなり、う、うんっ、と小さく我慢しながらも我慢しきれない声がその口か

ら漏れた。

 ターナが俺を濡れた目で覗き込んだ。熱い息を吐いて、口をパクパクとしている。

「どうして欲しい、ターナ」

 俺は体を反転させてターナをベッドに横たわらす。それだけで甘い声を1つ漏らした。

「あ、あ、あたし、鍵、が、鍵が、欲しい」

「…いい子だ。じゃあ、あげようか」

 俺は、ターナにとっての檻から解放させる為の鍵だ。

 俺にとっても気持ちのいい瞬間へと潜り込む為に濡れた鍵穴へとその鍵をあてがう。

 …グシュ。

 鍵を入れた瞬間のターナはとても悦びに満ち溢れている顔をする。

 待ちわびた快感の渦に巻き込まれ、助けを求める事無く、おぼれる。

 鍵は今、難無く鍵穴に入るようになった。最初の4回か5回は苦しそうだった鍵穴の持

ち主は、今は激しく突き続けない限りは気持ちよさそうに顔をゆがめ、喘いでいる。

 ターナは俺を選んだ。

 外に出たいと、冒険者の見習いとなりたいと願った。

 その目はここから逃げたいと助けを求める目ではなく、心強く人を射抜く目をしていた。

 ターナはあの時、本気で外の世界で駆け回りたいが為に俺を冒険者の師匠として選んだ

のだ。その目に負けた俺は、女ではなく冒険者としてターナをあの檻から連れ出した。

 だから、今の俺達がいる。随分と遠回りもしたが、こうやって繋がる俺達がいる。

「ああ、いや、いやぁ、ダラン、ダラン!やめちゃやだぁ、もっとちょうだい、ねぇもっ

と、ちょうだい!」

 グシュグシュと正当に擦れる音がして、それに合わせてターナが乱れる。俺はその音の

中で激しく乱れるターナに酔った。

 俺は動きを止めてターナの体位を変え、後ろから突く。

 引き締まった体から伸びる尻尾の根元を撫で、前にある彼女の敏感な突起もこねる。

 それだけでターナは一気に昇天をしかける。

 俺は何度もそうやってターナを昇らせては落として、その度に俺の鍵を締め付けてくる

ターナの鍵穴を楽しんだ。

「お前、今日はどうしたの。すげぇ、熱くて締めてくるじゃねぇかよ」

 愛欲に濡れて涙を流す目もそのままで、涎をこぼす口元を拭う事無く、ターナは俺に突

かれて乱れ続ける。改めて後で俺が教えた卑猥な言葉だって、今なら抵抗なく言うだろう。

 でも俺は相変わらずターナに“鍵”と“鍵穴”という言葉を使わせる。

 ターナは気が付いていないが、ターナをまた自分達の檻に入れようとたくらむ、そんな

女達が作る檻から飛び出させる鍵は、この俺の“鍵”だからだ。

(あの女達はターナのこんな顔なんて知らねぇんだよなぁ…。ザマァミロ)

 俺は誰ともなく優越感を感じながら、そうやって俺の腕の中でだけ乱れる…そんなター

ナの鍵穴の向こうの彼女の小箱へ、鍵からほとばしる自分の液体を今日もたらふく、流し

込んだ。





…ネエ オマエハ ドッチノ オリ ニ ハイリタイノ?






















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